福祉用具のレンタルと住宅改修|
介護保険で家を安全にする

サイト管理人
サイト管理人
祖父母の施設入居・父親の入院と緩和ケアを経験。実体験をもとに情報をお届けします。
玄関の上がりかまちで、親がふらついた。廊下の途中で、壁に手をつくようになった。ベッドから起き上がるのに、前より時間がかかっている。お風呂の出入りが、見ていて怖い。
「手すりでもつけたほうがいいのかな」——そう思ったとき、多くの方が最初に考えるのは、ホームセンターで何か買ってくることか、リフォーム業者に見積りを取ることだと思います。
けれど、介護保険には、そのための仕組みがあります。介護保険というと「デイサービス」や「ヘルパー」を思い浮かべる方が多いのですが、道具を借りること、道具を買うこと、家に工事をすること——この3つにも、給付の仕組みが用意されています。
この記事は、その入口から、実際の手続きの流れまでを整理したものです。とくに「工事をしてしまってから申請しても、支給されないことがある」という、知らないと取り返しがつかない部分については、章をひとつ使って書きました。
在宅で親を支えている方、これから退院してくる親を迎える方に向けて書いています。介護保険は少し使っているけれど、福祉用具や住宅改修は使ったことがない——そういう段階の方を、いちばんの読者として想定しました。
⚠️ はじめにお読みください
この記事は、厚生労働省などが公表している一般的な情報(2026年8月時点)をもとにまとめたものです。

金額や限度額については、この記事の内容をそのまま前提にしないでください。制度は改正されることがあり、また運用には自治体ごとの違いがあります。この記事で金額に触れる場合も、「こう説明されています」という形にとどめています。実際の金額・限度額・手続きは、必ずお住まいの市区町村の介護保険窓口、または担当のケアマネジャーにご確認ください。

自己負担の割合は、全員が1割ではありません。一定以上の所得がある方は2割または3割とされています。ご本人の割合は、交付されている「介護保険負担割合証」に記載されています。

この記事では、医療的・専門的な判断をいっさいしていません。「この状態ならこの用具がいい」「この工事をすべきだ」といったことは書いていません。体の状態に合う用具や改修の内容は、福祉用具専門相談員、理学療法士・作業療法士などのリハビリ専門職、ケアマネジャー、医師が、実際にご本人と住まいを見たうえで判断することです。

特定の商品名・メーカー名・事業者名は、いっさい挙げていません。また、特定の家庭の事例も、実在のものも、たとえ話として作ったものも、いっさい書いていません。「Aさん(80代)の場合は……」といった架空のケースは、この記事には一度も登場しません。

① まず、これは介護保険で使えます——3つの入口

最初に、いちばん大事なことを書きます。

親の家を安全にするための道具や工事の一部は、介護保険の対象になります。全額を自費で用意しなければならない、というわけではありません。

ここを知らないまま、「手すりは自分で買ってつけた」「業者に頼んで、全額払った」という方は、実際にたくさんいらっしゃいます。そして、それはご家族が不注意だったからではありません。制度の側が、あまり知られていないのです。介護保険の案内はサービスの話が中心で、道具や工事の話は後ろのほうに載っていることが多い。気づかないのが自然だと思います。

🏠 介護保険には、3つの入口があります
  • ① 福祉用具貸与(レンタル)——手すり、スロープ、歩行器、車いす、介護用のベッド(特殊寝台)、床ずれを防ぐための用具など。「借りる」形で使い、毎月レンタル料がかかります。その一部を自己負担し、残りが介護保険から給付されるという形です
  • ② 特定福祉用具販売(購入)——お風呂やトイレに関わる用具など、衛生の面から、人が使ったものを次の人が使うことになじまないとされるもの。これは「買う」形になり、購入費の一部が支給されます
  • ③ 住宅改修——手すりの取付け、段差の解消、床材の変更、扉の取替え、洋式便器への取替えなど。家そのものに手を入れる工事です。費用の一部が支給されます
この3つは、それぞれ別の仕組みです。限度額の考え方も、申請の仕方も違います。ここを混ぜて考えると分かりにくくなるので、記事の中でも分けて書いていきます。

使うには「要介護認定」が前提になります

ひとつ、前提の話をさせてください。

これらはすべて、介護保険の給付です。ということは、要介護認定(要支援1・2、要介護1〜5のいずれか)を受けていることが前提になります。

まだ認定を受けていない場合は、まずそこからです。申請の方法と流れは、介護認定(要介護・要支援)の申請方法と流れにまとめています。「うちの親はまだそんな段階じゃない」と思っていても、申請自体はできます。迷ったら、地域包括支援センターに聞いてみてください。

介護保険という制度そのものについては、介護保険とは?仕組み・使い方を初めての人向けにわかりやすく解説で基本から書いています。「保険証は来たけれど、何ができるのかよく分からない」という段階の方は、先にそちらを読んでいただくと、この記事が理解しやすくなります。

限度額の「枠」が別だ、という話

少し細かい話ですが、あとで効いてくるので書いておきます。

介護保険には、要介護度ごとに「1か月にこのくらいまで」という利用の枠があります。これは区分支給限度基準額と呼ばれ、デイサービスやヘルパーなど、月々使うサービスの合計がこの枠の中に収まるように調整されます。

3つの入口 限度額の考え方(一般的な説明)
福祉用具貸与
(レンタル)
毎月のレンタル料は、デイサービスやヘルパーと同じ「月々の枠」(区分支給限度基準額)に含めて計算されると説明されています。つまり、たくさん借りると、その分だけ他のサービスに使える枠が減ります。ここはケアマネジャーが全体を見ながら調整する部分です
特定福祉用具販売
(購入)
月々の枠とは別に、購入費のための枠が用意されていると説明されています。年度単位で上限があるとされます
住宅改修 こちらも月々の枠とは別枠とされ、住宅改修のための限度額が設けられていると説明されています
⚠️ 金額は、この記事では断定しません
購入費の上限、住宅改修の限度額——いずれも具体的な数字が広く紹介されていますが、この記事ではそれを「確定した情報」としては書きません。

理由は2つあります。ひとつは、制度改正によって変わりうるから。もうひとつは、自治体によって上乗せの助成があったり、運用が違ったりするからです。

いくらまで使えるのか、いま自分の親はいくら残っているのか。これは、市区町村の介護保険窓口か、担当のケアマネジャーに聞くのが確実です。とくに住宅改修は、「これまでにいくら使ったか」の記録が市区町村にあります。過去に一部だけ使っていて残りがある、というケースもあります。必ずご確認ください。

費用そのものが不安なとき

「自己負担分でも出せるかどうか分からない」——そう感じる方もいらっしゃると思います。

介護には、費用の負担を軽くするための公的な制度がいくつかあります。高額介護サービス費、負担限度額認定証など、名前は聞いたことがあっても中身を知らない、というものが多いはずです。介護費用を軽くする制度まとめ|高額介護サービス費・負担限度額認定証などの公的制度にまとめてありますので、お金の面が心配な場合は、あわせて見ておいてください。

② 福祉用具貸与(レンタル)——対象になるものの考え方

まず、レンタルのほうから見ていきます。3つの入口のうち、いちばん最初に使うことが多いのが、これです。

厚生労働省が示している福祉用具貸与の対象種目としては、次のようなものが挙げられています。

🛏 レンタルの対象として挙げられている種目
  • 車いす/車いす付属品——クッションや電動補助装置などが付属品にあたるとされます
  • 特殊寝台/特殊寝台付属品——いわゆる介護用ベッド。背中や脚の部分が動く、高さが変わるといった機能を持つもの。手すり(ベッド柵)やマットレス、テーブルなどが付属品として挙げられます
  • 床ずれ防止用具——体にかかる圧を分散させるためのマットレスなど
  • 体位変換器——寝ている姿勢を変えるのを助ける用具
  • 手すり——工事をともなわないもの。床に置いて使うもの、突っ張らせて固定するものなど
  • スロープ——工事をともなわないもの。段差にかけて使う板状のものなど
  • 歩行器——歩くことを支える枠状の用具
  • 歩行補助つえ——松葉づえ、多点杖、ロフストランドクラッチなど(一般的な一本杖のすべてが対象になるわけではない、と説明されることがあります)
  • 認知症老人徘徊感知機器——外に出ようとしたことを家族に知らせる機器
  • 移動用リフト(つり具の部分を除く)——ベッドから車いすへの移乗などを助ける機器
  • 自動排泄処理装置——排せつ物を自動で吸引する装置(本体部分)
こうした種目が示されています。ただし、対象になるかどうかは種目の名前だけで決まるものではなく、体の状態や要介護度、住まいの状況によって変わります。次の④で詳しく書きます。

「工事をともなわない手すり・スロープ」という言い方について

いま、手すりとスロープのところに「工事をともなわないもの」と書きました。ここは、分かりにくいけれど大事なところなので、補足します。

同じ「手すり」でも、レンタルになるものと、住宅改修になるものがあります。

タイプ どちらの仕組みになるか(一般的な整理)
置くタイプ・突っ張るタイプの手すり ネジ留めなどの工事をせずに設置できるものは、福祉用具貸与(レンタル)として扱われるのが一般的です。体の状態が変わったら位置を変えたり、返却したりできます
壁にネジで固定する手すり 壁や柱に取り付ける工事をともなうものは、住宅改修として扱われるのが一般的です
置いて使うスロープ 持ち運びできる、あるいは置くだけのものは、福祉用具として扱われるのが一般的です
据え付ける傾斜路 コンクリート等で作る、据え付ける工事をともなうものは、住宅改修として扱われるのが一般的です
⚠️ この線引きは、ご自身で判断しないでください
いま書いたのはおおまかな考え方であって、実際の線引きは、製品の構造や設置の方法、そして自治体の判断によって変わることがあります。

「これはレンタルだと思っていたのに、住宅改修の扱いだった」「逆だった」という食い違いが起きると、申請の手続きがまったく違ってきます。とくに住宅改修は、あとで⑨に書くとおり「工事の前に申請する」ことが決定的に重要なので、判断を間違えると支給されないことがあります。

迷ったら、必ず先にケアマネジャーか福祉用具専門相談員に確認してください。「これはレンタルですか、住宅改修ですか」と聞けば済む話です。

どう選ぶのか——「体を見て決める」部分です

ここで、はっきり書いておきたいことがあります。

この記事では、「この状態ならこの用具がいい」ということを、いっさい書きません。書けないからです。

同じ「歩きにくい」でも、ふらつくのか、力が入らないのか、片側だけなのか、痛みがあるのか、判断に不安があるのか——中身はまったく違います。そして、合わない用具を使うことは、使わないより危ないことすらあります。高さの合わない歩行器、体格に合わない車いす、本人が使い方を覚えられない機器。こうしたものは、かえって転倒につながることがある、と現場では言われています。

🤝 選ぶときに関わってくれる人たち
  • 福祉用具専門相談員——福祉用具の事業所に配置されている専門職です。体の状態、住まいの構造、家族の介護の状況などを見たうえで、用具を提案し、「福祉用具サービス計画書」を作ります。高さや幅の調整、使い方の説明もしてくれます
  • ケアマネジャー(介護支援専門員)——ケアプラン全体を作る人です。福祉用具のレンタルは、ケアプランに位置づけられる形で使うことになります。限度額の中でどう組み立てるかも含めて調整します
  • 理学療法士・作業療法士——リハビリの専門職です。体の動き方や、家の中での動作を見て、助言をもらえることがあります。訪問リハビリを使っている場合や、退院時の話し合いの場などで関わることがあります
  • 医師——病気や体の状態について、意見をもらう場面があります。とくに、あとで書く「軽度者の例外」や一部の用具では、医師の所見が関わってきます
家族が調べて決める必要はありません。むしろ、家族の役割は「困っていることを具体的に伝えること」です。「夜中にトイレに行くとき、いつもふらつく」「浴槽をまたぐときに、こちらが支えないと無理」——そういう場面の話を伝えるのが、いちばん役に立ちます。

お試しができることがあります

意外と知られていないのですが、福祉用具は、事業者によっては数日〜数週間、試しに使ってみることができる場合があります。

実際に家に持ってきてもらうと、「思っていたより大きくて、廊下を通らない」「本人がこの取っ手を握れない」といったことが分かります。カタログでは絶対に分からない部分です。

試用ができるかどうか、条件はどうなるかは事業者によって違います。ケアマネジャーか福祉用具専門相談員に、「一度試してみることはできますか」と聞いてみてください。聞くこと自体は、まったく失礼ではありません。

③ なぜ「借りる」のが基本なのか

「買ったほうが安いのでは」と思われるかもしれません。実際、毎月レンタル料を払い続けるより、一度買ってしまったほうが安く済むように見えることもあります。

それでも、介護保険の福祉用具は「貸与(レンタル)が原則」という考え方に立っています。ここには、はっきりした理由があります。

🔄 レンタルが基本とされる理由
  • 体の状態が変わるから——これが、いちばん大きな理由です。介護が必要な状態は、良くなることも、悪くなることもあります。半年前にちょうどよかった歩行器が、いまはもう合わないということが、普通に起こります。買ってしまうと、合わなくなっても手元に残り続けます
  • 合わない用具は、危ないから——②でも書いたとおりです。「もったいないから」と合わない道具を使い続けることが、いちばん避けたい状況です
  • 交換ができるから——レンタルなら、状態が変わったときに、別の用具に替えることができます。返却して、必要がなくなればそこで終わりにもできます
  • 点検・修理の仕組みがあるから——福祉用具のレンタル品は、事業者が消毒・保守を行ったうえで提供する仕組みになっています。使っている間の不具合も、事業者に連絡すれば対応してもらえます
  • 使わなくなったものが、家に残らないから——これは実務的な話ですが、大きな介護用ベッドや車いすが不要になったとき、処分するのは意外と大変です。レンタルなら引き取ってもらえます

「今後もっと変わるかもしれないのに」と思うとき

先の見通しが立たないなかで、「どうせまた変わるなら、いま整えても無駄では」と感じることがあると思います。

けれど、レンタルという仕組みは、まさにその「変わること」を前提に作られています。いま必要なものを、いま借りる。変わったら、そのとき替える。先の全部を見通して、一度で正解を出す必要はありません。

そして、状態が変わったときに「替えたい」と言うのは、遠慮するようなことではありません。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に、そのまま伝えてください。「最近、ベッドから起き上がるのがつらそうです」——それだけで十分です。

💡 レンタル中の「モニタリング」という仕組み
福祉用具をレンタルしている間、福祉用具専門相談員が定期的に様子を確認する仕組みがあります。使い方に問題がないか、体の状態に合っているか、不具合が出ていないか、といったことを見ます。

この訪問は、点検されているのではなく、相談の機会です。「最近ここが使いにくそうだ」と感じていることがあれば、そのときにお話しください。ご家族が見ている日常の様子は、専門職にとって非常に重要な情報です。

④ 要介護度による制限と、例外的に認められる場合

ここは、多くの方がつまずくところです。落ち着いて読んでいただければと思います。

福祉用具のレンタルは、要介護度が軽い方の場合、一部の種目が原則として対象外になります。

📋 「軽度者」の場合に原則対象外とされる種目
要支援1・2、要介護1の方(一般に「軽度者」と呼ばれます)については、次のような種目が原則として保険給付の対象外とされています。

  • 車いす/車いす付属品
  • 特殊寝台(介護用ベッド)/特殊寝台付属品
  • 床ずれ防止用具
  • 体位変換器
  • 認知症老人徘徊感知機器
  • 移動用リフト(つり具の部分を除く)
  • 自動排泄処理装置
逆に言えば、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえについては、要支援・要介護1の方でも対象になると説明されています。

また、自動排泄処理装置(尿のみを対象とするものを除く)については、要介護2・3の方も原則として対象外とされています。

ここで、「じゃあ、うちの親は要介護1だからベッドは借りられないのか」と思われたかもしれません。

そうとは限りません。ここからが大事です。

🔑 「例外給付」という仕組みがあります
軽度の方であっても、体の状態から見て、その用具が必要だと確認できる場合には、例外的に保険給付の対象として認められることがあります。これを一般に「軽度者に対する福祉用具貸与の例外給付」と呼びます。

自治体が公表している資料では、判断のしかたとして、おおむね次のような形が示されています。

  • 要介護認定の際の調査結果(基本調査の項目)から確認できる場合
  • 調査結果では確認できないが、医師の所見をふまえたうえで、ケアマネジャー等による適切なケアマネジメントを通じて必要性が判断され、サービス担当者会議等の手続きを経る場合
  • 市区町村が個別に確認して認める場合
いずれも、ご家族が単独で申し立てるものではありません。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が、必要な手続きを進める形になります。
⚠️ 手続きも判断も、自治体によって差があります
例外給付の申請様式、必要な書類、判断の運用は、市区町村によってかなり違います。「隣の市ではこうだった」が、そのまま当てはまるとは限りません。

そして、必ず認められるとは限りません。この記事で「申請すれば通ります」とは書けません。

まず、担当のケアマネジャーに相談してください。まだケアマネジャーがついていない場合や、要支援で地域包括支援センターが担当している場合は、そちらに相談してください。「本人の状態から見て、この用具が必要だと思う」と伝えるところから始まります。

「対象外だった」と言われたときに、考えられること

もし対象外だと説明された場合でも、そこで終わりではありません。いくつかの道があります。

🌿 ほかに考えられる選択肢
  • 要介護認定の区分変更申請——体の状態が認定を受けたときより変わっている場合、認定の見直しを申請することができます。ただし、必ず変更されるとは限りません。これはケアマネジャーとよく相談してください
  • 保険を使わない形での利用——福祉用具の事業者は、保険を使わない自費でのレンタルや、購入の相談に応じている場合があります。金額は事業者によって違います。比べて検討してください
  • ほかの手段で、同じ目的を果たせないか考える——たとえば「起き上がりが大変」という困りごとに対して、用具だけでなく、寝る場所の位置、家具の配置、訪問系のサービスの入り方など、別の角度からの工夫が考えられることがあります。ここは専門職と一緒に考える部分です
  • 自治体独自の制度がないか確認する——⑬に書きますが、介護保険とは別に、市区町村が独自の助成をしていることがあります

⑤ 特定福祉用具販売(購入)——借りるのになじまないもの

次は、購入のほうです。

③で「レンタルが原則」と書きました。けれど、どうしてもレンタルになじまないものがあります。

それは、直接肌に触れるもの、排せつや入浴に関わるものです。人が使ったものを消毒して次の人へ、という形が、衛生の面でも、気持ちの面でも、なじみません。また、使ううちに形や品質が変わってしまい、再び使うことが難しいものもあります。

そこで、こうしたものは「特定福祉用具販売」という別の仕組みで、購入したうえで、その費用の一部が支給される形になっています。

🛁 購入の対象として挙げられている種目
  • 腰掛便座——和式便器の上に置いて洋式のように使うもの、便座の高さを補うもの、立ち上がりを助ける機能のあるもの、いわゆるポータブルトイレなどが挙げられます
  • 入浴補助用具——入浴用のいす、浴槽用の手すり、浴槽内のいす、浴槽の縁に渡して使う入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこ、入浴用の介助ベルトなどが挙げられます
  • 簡易浴槽——空気式や折りたたみ式などで、必要なときに屋内に持ち込んで使えるもの
  • 移動用リフトのつり具の部分——本体はレンタル、体を支えるつり具の部分は購入、という分け方です
  • 自動排泄処理装置の交換可能部品——本体はレンタル、直接肌に触れる部分は購入、という分け方です
  • 排泄予測支援機器——2022年(令和4年)4月から対象に加わったとされる種目です。センサーで膀胱の状態を推定し、排尿のタイミングを知らせるといった機器で、申請にあたって医師の所見などの確認資料が求められる場合があると自治体の案内で説明されています
このほか、⑥で書く「選択制」によって、これまでレンタルだった一部の種目も、購入を選べるようになりました。
⚠️ 購入するときの、いちばん大事な注意点
ここは、知らないと費用がまるごと自己負担になってしまうところです。

①「指定を受けた事業者」から買う必要があります。介護保険の給付を受けるためには、都道府県などの指定を受けた「特定福祉用具販売事業者」から購入することが必要とされています。同じような商品でも、ホームセンターやインターネット通販で買ったものは、原則として対象になりません。

② 買う前に、ケアマネジャーか市区町村に確認してください。「この商品は対象になりますか」「この事業者は指定を受けていますか」——これを先に聞いておけば、まず間違いは起きません。

③ 領収書を必ず保管してください。申請には領収書が必要になります。捨ててしまうと手続きができません。

④ 年度あたりの上限があるとされています。一般には「毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間で、いくらまで」という形で説明されています。ただし金額は、この記事では断定しません。必ず市区町村の窓口かケアマネジャーにご確認ください。また、年度が変われば枠が新しくなるとされているため、急ぐ必要がなければ時期を相談するという考え方もあります。

「本人が使いたがらない」ことがあります

入浴やトイレに関わる用具には、もうひとつ別の難しさがあります。

ご本人が、使うことを嫌がることがあるのです。

それは、わがままではありません。「トイレに補助の器具を置く」「お風呂にいすを入れる」ということは、本人にとって「自分はもうそういう体になったのだ」と突きつけられる出来事でもあります。とくに排せつに関わることは、多くの人にとって、いちばん人に触れられたくない領域です。

🌱 こういうとき、無理に進めなくて大丈夫です
  • 「危ないから」より「楽になるから」——危険を強調するほど、本人は「できない人だと思われている」と受け取ることがあります。「これがあると立ち上がるのが楽らしいよ」という言い方のほうが、受け入れられることがあります
  • 第三者から勧めてもらう——家族が言うと反発される話も、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員、リハビリの職員、医師から言われると受け入れられることがあります。これは、よくあることです
  • 目立たない形を相談する——見た目が福祉用具らしくないもの、使わないときに片付けられるものなど、選択肢を相談員に聞いてみてください
  • 時間をおく——一度断られても、しばらくして状況が変われば、受け入れられることがあります
「本人が嫌がっているので進みません」と、専門職にそのまま伝えて構いません。それは相談の中身であって、ご家族の力不足ではありません。

⑥ 2024年度から始まった「貸与と販売の選択制」

ここは、比較的新しい話です。数年前の本やサイトを見ても書かれていないことがあるので、少し丁寧に説明します。

2024年(令和6年)4月から、一部の福祉用具について、「レンタルするか、購入するか」を選べる仕組みが始まったとされています。これを「福祉用具の貸与・販売の選択制」と呼びます。

🔀 選択制の対象とされている種目
公表されている資料では、次の4つの種目が選択制の対象として示されています。

  • 固定用スロープ
  • 歩行器(歩行車を除く)
  • 単点杖(松葉づえを除く)
  • 多点杖
いずれも、比較的軽く、複雑な機構を持たず、長く同じものを使い続けることがある——そういう性質を持つ用具です。

これ以外の種目(車いす、介護用ベッド、床ずれ防止用具など)は、これまでどおりレンタルが原則です。「なんでも選べるようになった」わけではありません。

どう考えて選べばいいのか

選べるようになった、と言われても、どちらがいいのかは分かりにくいと思います。ここは、それぞれの性質を並べて考えるのが分かりやすいと思います。

観点 レンタル(貸与)を選んだ場合
費用のかかり方 毎月レンタル料がかかり、その一部を負担します。長く使うほど、支払いの総額は積み上がっていきます
状態が変わったとき 返却できる、別のものに替えられる。ここが最大の利点です
点検・修理 事業者が保守や修理に対応する仕組みがあります。壊れたときの心配が少ないと言えます
限度額との関係 毎月のレンタル料は、月々の枠(区分支給限度基準額)に含まれると説明されています。他のサービスの枠を使うことになります
その後の関わり 貸与を開始してから6か月以内に少なくとも1回、福祉用具専門相談員がモニタリングを行うとされています。継続するか、購入に切り替えるかを検討する機会にもなります
観点 購入(販売)を選んだ場合
費用のかかり方 購入時に一度支払い、その一部が支給されます。長く同じものを使い続ける場合、総額が抑えられることがあります
状態が変わったとき 返却できません。合わなくなっても手元に残ります。ここが最大の注意点です
点検・修理 2024年4月からは、販売した後も、福祉用具専門相談員が使用状況の確認や修理、使い方の助言などを行うこととされていると説明されています
限度額との関係 購入費の枠(年度単位)のほうを使うことになります
その後の関わり 購入後にほかの居宅サービスを利用していない場合、ケアマネジャーの関わりが続かないことがあると説明されています。ここは意識しておいてよい点です
💬 説明を受けられる仕組みになっています
この選択制では、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が、利用者にレンタル・購入それぞれの利点と注意点を説明したうえで、体の状態などをふまえて提案することとされています。サービス担当者会議などの場で、医師の所見をふまえながら、選ぶために必要な情報を提供することも求められているとされます。

つまり、「よく分からないまま選ばされる」ものではありません。

説明が分からなかったら、その場で「もう一度お願いします」と言って構いません。「レンタルと購入で、うちの親の場合はどちらが向いていますか」「その理由を教えてください」——そう聞くことは、まったく差し支えありません。むしろ、そう聞かれることを前提にした仕組みです。
⚠️ 「安いほうを選ぶ」だけで決めないでください
購入のほうが総額として安く見えることは、実際にあります。けれど、判断の軸は金額だけではありません。

これから体の状態が変わっていく可能性が高いのか。いま使っている杖や歩行器を、この先も同じ形で使い続けられそうなのか。それは、ご家族には見通せないことです。

だからこそ、この判断は、リハビリ職や医師の見立てを含めて相談する場面です。「安いから買う」と決める前に、「この先、変わる可能性はどのくらいありますか」と一度聞いてみてください。

なお、制度の運用や対象種目は今後変わる可能性があります。最新の内容は、市区町村の窓口かケアマネジャーにご確認ください。

⑦ 住宅改修——対象になる工事の考え方

ここから、3つめの入口である住宅改修の話に入ります。

介護保険の住宅改修は、「家をきれいにする」ためのものではありません。あくまで、本人が日常生活を送るうえで、安全に動けるようにするためのものです。ここが、一般のリフォームとの大きな違いです。

🔨 対象になる工事として挙げられているもの
  • 手すりの取付け——廊下、トイレ、浴室、玄関、階段など。転倒を防ぐ、移動や移乗を助けるといった目的のもの
  • 段差の解消——敷居を低くする、床のかさ上げ、スロープを設置する、浴室の床のかさ上げなど
  • 滑りの防止、移動をしやすくするための床材の変更——浴室を滑りにくい床材にする、畳をフローリングに変えるなど
  • 引き戸等への扉の取替え——開き戸を引き戸や折戸、アコーディオンカーテンなどに替える。扉の撤去、ドアノブの変更、戸車の設置なども含まれるとされます
  • 洋式便器等への便器の取替え——和式便器を洋式便器に取り替えるなど
  • 上記の工事に付帯して必要になる工事——たとえば手すりを取り付けるための壁の下地補強、床材を変えるための下地の調整など
この「付帯して必要になる工事」という考え方があるおかげで、実際の工事はもう少し幅を持ちます。ただし、どこまでが付帯なのかは判断が分かれるところなので、事前の確認が必要です。

対象になりにくいもの

逆に、対象になりにくいと説明されているものもあります。

📌 対象外とされることが多いもの(考え方)
  • 本人の生活に直接関わらない場所の工事——本人が使わない部屋の改修など
  • 老朽化への対応や、単なる模様替え・美観のための工事
  • 介護のためではなく、家の性能を上げるための工事
  • 新築や増築にあたるもの
  • 福祉用具として給付を受けられるもの——②で書いたとおり、置き型の手すりなどはレンタルの側になります
ここも、線引きには自治体の判断が入ります。「これは対象になりますか」と、必ず先に確認してください。

誰の家であれば対象になるのか

いくつか、条件に関わる話があります。ここは間違えやすいところなので、確認しておいてください。

確認が必要な点 一般的に説明されていること
住んでいる家であること 対象になるのは、介護保険証に記載されている住所の住まいとされるのが一般的です。「実際に住んでいる家」と「住民票の住所」が違う場合は、必ず先に相談してください
入院・入所中の場合 病院に入院中、施設に入所中の方について、その期間中は支給されないのが一般的です。ただし、退院・退所して自宅に戻ることが決まっている場合の取扱いは、自治体によって異なります。退院前に工事を進めたい場合は、必ず事前に市区町村に確認してください
賃貸住宅の場合 大家さん(所有者)の承諾が必要とされるのが一般的です。承諾書の提出を求められることがあります。退去時の原状回復をどうするかも、先に話し合っておく必要があります
持ち家が本人名義でない場合 子どもの名義の家に親が住んでいる、といった場合も、所有者の承諾が必要になることがあります。取扱いは自治体によって異なります
集合住宅の共用部分 マンションの共用廊下やエントランスなどは、管理組合等の承諾が必要になることがあり、対象の考え方も自治体によって異なります
⚠️ 退院に合わせて工事をしたいとき
入院中の親が家に戻ってくるタイミングで住宅改修をしたい、というご相談は非常に多いです。そして、これは時間との勝負になりがちです。

申請から工事の完了まで、ある程度の日数がかかります。退院日が決まってから動き出すと、間に合わないことがあります。

できるだけ早い段階で、病院の医療ソーシャルワーカー(相談員)と、ケアマネジャーに相談してください。退院に向けた話し合い(退院前カンファレンス)の場で、住まいの環境について相談できることがあります。

退院までの流れ全体については、親が入院したら|退院までの流れと、退院後の暮らしの決め方にまとめています。いま入院中の方は、そちらもあわせて読んでみてください。

⑧ 住宅改修の限度額と、「原則1回」の例外

住宅改修には、「一人につき、これだけまで」という限度額が設けられています。

この金額は広く知られていますが、この記事では断定しません。制度改正で変わりうるからです。いくらまで使えるかは、必ず市区町村の介護保険窓口か、担当のケアマネジャーにご確認ください。

そのうえで、金額そのものより大事な「考え方」を、いくつか整理します。

📐 限度額についての、押さえておきたい考え方
  • 要介護度によって金額が変わるものではないとされています。要支援1の方も要介護5の方も、住宅改修の限度額は同じ、という説明が一般的です
  • 「1回で使い切らなければならない」わけではありません。限度額の範囲内であれば、複数回に分けて使うことができるとされています。「今回は玄関の手すりだけ、次に浴室」という進め方もできます
  • 限度額を超えた分は、自己負担になります。工事の総額が限度額を超える場合、超えた部分は全額が自己負担です
  • 過去に使ったことがあるかどうかは、市区町村に記録があります。ご本人が覚えていなくても、窓口で確認できます。「以前少しだけ使った気がする」という場合は、必ず確認してください

「原則1回」の例外——2つあるとされています

住宅改修の限度額は、原則として一人につき1回分という考え方です。使い切ったら、それで終わり——というのが基本です。

けれど、例外として、枠が改めて設けられる場合があると説明されています。一般に2つのケースが挙げられます。

例外とされるケース 一般的に説明されている内容
① 転居した場合 引っ越して、別の住まいで暮らすようになった場合、新しい住まいについて改めて限度額が設けられるとされています。前の家でいくら使っていたかにかかわらず、というのが一般的な説明です。ただし、いったん転居して再び元の住まいに戻った場合の扱いなど、細かい取扱いがあります
② 要介護度が大きく上がった場合 いわゆる「3段階リセット」と呼ばれるものです。最初に住宅改修に着工した時点の要介護状態区分を基準として、「介護の必要の程度」の段階が3段階以上上がった場合に、改めて限度額が設けられるとされています。この適用は、原則として一人につき1回までとされています
⚠️ 「3段階」の数え方は、単純ではありません
「要介護1から要介護4になったから3段階上がった」——そう単純に数えられるとは限りません。「介護の必要の程度」という区分に基づいて判定される仕組みで、要支援・要介護の区分がそのまま段階として並ぶわけではないと説明されています。

この判定は、ご家族が計算するものではありません。市区町村の介護保険窓口か、担当のケアマネジャーに「3段階リセットの対象になりますか」と聞いてください。調べてもらえます。

また、転居のケースも含めて、細かい取扱いは自治体によって異なることがあります。「使えるはずだ」と思い込んで工事を始める前に、必ず事前に確認してください。次の⑨で書くとおり、順番を間違えると支給されないことがあります。
💡 限度額を「使い切らない」という選択もあります
いま困っていることを解決するために、限度額をめいっぱい使ってしまうべきかどうか——これは、一度立ち止まって考えてよいところです。

体の状態は変わります。いま必要な工事と、1年後に必要になる工事は、違うかもしれません。

だからといって「使わずに取っておくべきだ」とも言えません。いまの危険を放っておく理由にはならないからです。

ここは、ケアマネジャーや、可能であればリハビリの専門職を交えて相談する場面です。「いま全部やるべきか、段階を分けるべきか」——そう聞いてみてください。ご家族だけで決めなくて構いません。

⑨ 【最重要】申請の順番——工事の前に申請しないと支給されません

この記事で、いちばんお伝えしたいのが、この章です。

短く書きます。

🔴 工事を始める前に、市区町村へ申請してください
介護保険の住宅改修は、「工事の前に市区町村へ申請し、確認を受ける」ことが必要とされています。

厚生労働省の通知に基づく運用として、本人(被保険者)が住宅改修を行う前に書類の一部を市町村へ提出し、市町村が保険給付として適当かどうかを事前に確認するという仕組みが示されています。

そして、多くの自治体が案内の中で、「工事の前に申請がない場合は支給できない」という趣旨を明記しています。

つまり——先に工事をしてしまうと、あとから申請しても支給されない可能性があります。金額が大きいだけに、これは非常に痛い話です。

「先に工事してしまった」という行き違いは、実際にとても多いのです。業者が「介護保険が使えますよ」と言ったから任せたら、事前の申請が行われていなかった。良かれと思って、家族が先に手配してしまった。これは、ご家族が悪いのではありません。仕組みが知られていないだけです。だからこそ、この記事で強調しています。

おおまかな流れ

手続きの流れは、自治体によって細部が違います。ここでは、一般的に説明されているおおまかな順番を書きます。実際の手順は、必ずお住まいの市区町村の案内に従ってください。

順番 やること(一般的な流れ)
1. 相談する まずケアマネジャー(要支援の方は地域包括支援センター)に相談します。「どこが危ないか」「何に困っているか」を伝えます。ここが出発点です
2. 現場を見てもらう ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、施工する事業者などが実際に家を見て、どこにどんな工事が必要かを一緒に検討します。リハビリの専門職が関わることもあります
3. 見積りを取る 工事の内容と金額の見積りを出してもらいます。複数の業者から取ることもできます(⑫で詳しく書きます)
4. 書類をそろえる 一般に、支給申請書、住宅改修が必要な理由書(ケアマネジャー等が作成するとされます)、工事の見積書、改修前の状態が分かる写真(日付が入ったもの)、住宅の平面図などが求められると説明されています。賃貸の場合は所有者の承諾書も
5. 🔴 市区町村へ提出(事前申請) ここが最重要です。工事を始める前に提出します。市区町村が内容を確認します
6. 確認を受けてから、着工 市区町村の確認が済んでから、工事を始めます。「申請したから大丈夫だろう」と、確認を待たずに始めないでください
7. 工事・完成 工事が終わったら、改修後の写真(日付が入ったもの)を撮ってもらいます
8. 支払い 支払いの方法は、次の⑩で書く「償還払い」か「受領委任払い」かによって変わります
9. 事後の申請 一般に、領収書、工事費の内訳書、改修後の写真などを提出すると説明されています。ここまでで手続きが完了します
📸 写真は、意外と落とし穴になります
「改修前の写真」を撮り忘れると、手続きが進まなくなることがあります。工事が終わってしまってからでは、もう撮れません。

日付が入っていることを求められるのが一般的です。撮り方の指定がある自治体もあります。

通常は施工する事業者が撮影しますが、「写真は撮ってもらえますか」と一言確認しておくと安心です。ご家族がスマートフォンで別に撮っておくのも、悪くありません。
⚠️ 福祉用具の購入にも、確認しておきたい順番があります
住宅改修ほど厳密ではありませんが、特定福祉用具の購入も、買う前に確認しておくべきことがあります。⑤に書いたとおり、指定を受けた事業者から買うこと、その商品が対象になること——この2つです。

また、自治体によっては、購入についても事前の相談や届出を求める運用をしている場合があります。

結論としては同じです。買う前、工事する前に、ケアマネジャーか市区町村に一度聞いてください。それだけで、ほとんどの行き違いは防げます。

⑩ 償還払いと受領委任払いの違い

ここは、「工事代金を、いったん全部払わなければならないのか」という、非常に現実的な話です。

介護保険の住宅改修や福祉用具の購入では、支払いの方法として2つの形が説明されています。

方式 どういう仕組みか
償還払い
(しょうかんばらい)
いったん、費用の全額を事業者に支払います。そのあとで市区町村に申請し、保険から給付される分(自己負担割合に応じて7〜9割)が、後日戻ってくるという形です。これが原則の形とされています
受領委任払い
(じゅりょういにんばらい)
利用者は、自己負担分(1〜3割)だけを事業者に支払います。残りの保険給付分は、利用者からの委任に基づいて、市区町村から事業者へ直接支払われるという形です。一時的な立て替えが要らないのが利点です
⚠️ 受領委任払いが使えるかどうかは、自治体によって違います
これは、地域差がとても大きい部分です。

受領委任払いを導入していない市区町村もあります。導入していても、あらかじめ市区町村に登録した事業者に限るという条件がついているのが一般的です。つまり、業者を選ぶ段階で「その業者が登録されているか」が関わってきます。

また、介護保険料の滞納がある場合など、受領委任払いを利用できないケースがあると説明している自治体もあります。

「うちの市では受領委任払いが使えますか」——これは、市区町村の介護保険窓口に直接聞くのがいちばん確実です。ケアマネジャーも把握していることが多いので、まずそちらに聞いても構いません。

立て替えが難しいときは、そう言ってください

償還払いしか選べない地域では、工事代金の全額を、いったん用意する必要があります。金額によっては、これは簡単なことではありません。

そのことを、遠慮せずに伝えてください。

ケアマネジャーや市区町村の窓口に「立て替えが難しいのですが、どうしたらいいでしょうか」と相談すると、工事を分割して進める方法、時期をずらす方法、ほかに使える制度がないかなど、一緒に考えてもらえることがあります。

お金の話をするのは気が引ける、と感じる方が多いのですが、これは相談していい内容です。むしろ、言わないまま無理をして、あとで生活が立ち行かなくなるほうが問題です。

⑪ 誰に相談すればいいのか

ここまで読んで、「結局、誰に言えばいいのか」と思われた方も多いと思います。整理します。

相談先 どんなところか/何を聞けるか
ケアマネジャー
(介護支援専門員)
すでに介護保険を使っているなら、いちばん最初に相談する相手です。ケアプラン全体を見ている人なので、限度額との兼ね合い、福祉用具の事業者の紹介、住宅改修が必要な理由書の作成、市区町村への手続きの案内まで、まとめて相談できます。「家の中で危ないところがある」と伝えるだけで構いません
福祉用具専門相談員 福祉用具の事業所にいる専門職です。実際に家に来て、体の状態と住まいを見たうえで、用具を提案してくれます。高さや幅の調整、使い方の説明、その後の点検も担当します。「この状態にはどれが合いますか」と聞ける相手です
地域包括支援センター 市区町村が設置している、高齢者の総合相談窓口です。まだケアマネジャーがついていない、要支援の認定を受けている、そもそも認定を受けていない——そういう段階なら、ここが入口になります。無料で相談でき、ご本人が来なくても家族だけで相談できます
市区町村の介護保険窓口 制度そのものについて、いちばん確実な答えが得られる場所です。限度額、いくら残っているか、受領委任払いが使えるか、独自の助成があるか、必要な書類は何か。この記事で「確認してください」と書いてきたことは、ほぼすべてここで聞けます
理学療法士・作業療法士 リハビリの専門職です。体の動き方、家の中での動作を見て、どこに何が必要かを見立ててくれます。訪問リハビリを利用している場合や、退院前の話し合いの場で関わることがあります
医療ソーシャルワーカー 病院にいる相談員です。入院中で、退院に向けて家の環境を整えたい場合は、まずここに相談すると話が早いことがあります
かかりつけ医 体の状態についての所見が必要になる場面があります。軽度者の例外給付や、一部の用具の申請で関わってくることがあります
💡 「まだ何も決まっていない」段階で相談して構いません
相談は、内容が固まってからするものではありません。

「手すりをつけたほうがいいのか、まだ分かりません」「何が使えるのかも知りません」——その状態で電話して、まったく問題ありません。状況を聞きながら整理していくのが、相談員の仕事です。

そして、相談したからといって、何かを契約させられるわけではありません。「話を聞くだけにしたい」と伝えて構いません。

どこに何を相談できるかの一覧は、介護の相談はどこにすればいい?無料で使える相談窓口まとめにまとめています。電話をかける前に、目を通してみてください。

離れて暮らしている場合

親が一人暮らしで、自分は離れて住んでいる——という方も多いと思います。

その場合、家の中の危なさは、たまに帰省したときにしか見えません。そして、ご本人は「大丈夫だ」と言います。

こういうときこそ、専門職に見てもらう価値があります。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員は、家の中を見るのが仕事です。家族が気づかない動線の問題を指摘してくれることがあります。

一人暮らしの親に使えるサービス全体については、一人暮らしの親に使える在宅介護サービスまとめにまとめています。福祉用具や住宅改修は、その中のひとつだと考えていただくと、全体像がつかみやすいと思います。

⑫ 業者選びと、よくあるトラブル

住宅改修には、工事をする業者が関わります。ここには、残念ながら注意すべき点があります。

最初に書いておきますが、まじめに、丁寧に仕事をしている事業者のほうが、圧倒的に多いです。ここに書くのは「そういう例もある」という話であって、業界全体を疑ってほしいわけではありません。

🔍 業者を選ぶときに、できること
  • ケアマネジャーに相談する——地域の事業者の情報を持っていることが多いです。「何社か紹介してもらえますか」と聞いて構いません
  • 見積りを複数取って、比べる——これは、まったく失礼なことではありません。同じ工事でも金額に差が出ることがあります。「他社さんにも聞いてみます」と正直に言って大丈夫です
  • 見積りの中身を見る——「工事一式」とだけ書かれていて内訳が分からないものは、内訳を出してもらってください。何にいくらかかるのかが分かることは、当然求めていいことです
  • 介護保険の住宅改修に慣れているか聞く——申請の書類や写真の撮り方など、介護保険特有の手続きに慣れている業者のほうが、手続きがスムーズです
  • 受領委任払いを使いたい場合は、登録業者かを確認する——⑩に書いたとおりです
  • その場で契約しない——「持ち帰って家族と相談します」と言って構いません。急がせる相手は、それだけで一度立ち止まる理由になります

注意しておきたい説明のしかた

⚠️ 「介護保険で無料になります」という説明には、注意してください
介護保険を使っても、自己負担は残ります。1割、2割、3割——所得によって違いますが、ゼロにはなりません。また、限度額を超えた分は全額が自己負担です。

「タダでできますよ」「実質無料です」といった説明が出てきたら、その場で契約せず、ケアマネジャーか市区町村に確認してください。

あわせて、次のような場面も、いったん立ち止まってよいところです。

  • 訪問してきて、その場で契約を求めてくる——国民生活センターは、高齢者を対象にした住宅リフォームの訪問販売について、繰り返し注意を呼びかけています。「点検します」と訪問して不安をあおり、次々と契約させる手口が報告されています
  • 不安をあおる言い方をする——「このままだと危ない」「すぐにやらないと大変なことになる」。本当に必要な工事なら、専門職に確認する時間があっても困りません
  • 介護保険の対象外の工事まで、一緒に勧めてくる——どこまでが保険の対象で、どこからが自費なのかを、必ず書面で分けて示してもらってください
  • ご本人だけで話が進んでいる——判断に不安がある場合はとくに、家族が同席するか、ケアマネジャーに入ってもらってください
訪問販売などについては、契約書面を受け取ってから一定の期間内であれば、クーリング・オフができる場合があります。不安なときは、消費者ホットライン「188(いやや)」や、お住まいの市区町村の消費生活センターに相談できます。電話番号や相談の受付時間は変わることがあるので、公式の案内でご確認ください。
🌿 もし「うまくやられてしまった」と感じても
契約してしまったあとで、おかしいと気づくことがあります。そのとき、いちばんつらいのは「自分が見ていながら防げなかった」という気持ちだと思います。

けれど、これは巧妙に作られた手口です。気づけなかったことを、ご自身の責任として抱え込まないでください。

できることは、まだあります。消費生活センター、市区町村の窓口、ケアマネジャーに、そのまま状況を伝えてください。早く相談するほど、選べる手が多く残ります。

⑬ 介護保険以外の支援——自治体独自の助成など

最後に、介護保険の外側にある仕組みについても触れておきます。

ここは、地域によっていちばん差が大きい部分です。だからこそ、この記事では「あるかもしれない」としか書けません。そして、その「あるかもしれない」を確認しておく価値は、十分にあります。

🏘 確認してみる価値がある仕組み
  • 市区町村独自の住宅改修の助成——介護保険の限度額に上乗せする形の助成、介護保険の対象にならない工事をカバーする助成などを、独自に設けている自治体があります。名称も内容も、自治体によってばらばらです
  • 障害福祉の制度——障害者手帳をお持ちの場合など、障害福祉の側の「日常生活用具給付等事業」や住宅改修に関する助成が使える場合があります。この事業は市町村が実施するもので、対象になる用具や基準額を市町村が独自に定めている部分があるとされます。介護保険と障害福祉のどちらが優先されるかは、状況によって整理が必要なので、窓口に確認してください
  • 都道府県の事業——都道府県が住まいのバリアフリー化に関する事業を行っていることがあります
  • 高齢者向けの住宅施策——住宅部局が担当している制度が別にあることがあります。介護保険の窓口とは別の課になっていることがあるので、「ほかの課で扱っている制度はありますか」と聞いてみてください
⚠️ ここは、必ず地元で確認してください
インターネットで調べると、どこかの自治体の制度が、あたかも全国共通のように書かれていることがあります。

助成があるかどうか、金額、対象、申請の方法——すべて、お住まいの市区町村によって違います。「ネットに書いてあった」を前提に工事を進めないでください。

聞き方は簡単です。市区町村の介護保険窓口で、「介護保険のほかに、住まいの改修について使える助成はありますか」と聞いてください。あれば教えてもらえますし、なければ「ありません」と言われるだけです。聞くこと自体に、何のリスクもありません。

用具や工事で、すべてが解決するわけではありません

この記事はここまで、道具と工事の話をしてきました。最後に、少しだけ違う角度のことを書かせてください。

家を安全にすることは、とても大事です。けれど、それだけで在宅の介護が成り立つわけではありません。

手すりをつけても、夜中に何度も起こされる負担は減りません。ベッドを入れても、家族が一人で抱え込んでいる状況は変わりません。用具や改修は、「支える体制」の一部です。

🌿 あわせて考えたい、ほかの支え方
  • 訪問系のサービス——訪問介護、訪問看護、訪問リハビリなど。人が来てくれることで、道具では埋まらない部分が埋まることがあります
  • 通いのサービス・泊まりのサービス——デイサービスやショートステイは、ご本人の生活のためであると同時に、家族が休むための仕組みでもあります。選び方はデイサービス・ショートステイの違いと選び方|行きたくない時の対応にまとめています
  • 入浴を、家で担わないという選択——⑤で「本人が入浴用具を嫌がる」話を書きましたが、そもそも入浴をデイサービスや訪問入浴に任せるという方法があります。家族が浴室で支える負担は、かなり大きいものです

そして、もうひとつ。環境を整えても、在宅を続けることが難しくなる時期は、来ることがあります。

それは、ご家族の努力が足りなかったからではありません。体の状態が変われば、家でできることには限りが出てきます。そのサインについては、在宅介護の限界サイン8つ|施設入居を考えるタイミングにまとめています。いま読むのがつらければ、飛ばして構いません。ただ、「そういう記事がある」ということだけ、頭の片隅に置いておいていただければと思います。

広告(PR)
在宅が難しくなってきたときの、選択肢のひとつとして
いまは家で続けるつもりでも、施設にどんな種類があり、どのくらいの費用がかかるのかを知っておくと、状況が変わったときに落ち着いて考えられます。無料で相談でき、急いで決める必要はありません。「まだ具体的には考えていません」と伝えて構いません。
▶ 施設について無料で相談する

📌 まとめ

  • 親の家を安全にするための道具や工事は、介護保険の対象になります。入口は3つ——①福祉用具貸与(レンタル)、②特定福祉用具販売(購入)、③住宅改修。それぞれ別の仕組みで、限度額の考え方も申請の仕方も違います
  • いずれも、要介護認定を受けていることが前提です。まだ認定を受けていない場合は、そこから始まります
  • レンタルの対象としては、車いす、特殊寝台(介護用ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、工事をともなわない手すり・スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置といった種目が挙げられています
  • 同じ「手すり」でも、置くタイプはレンタル、壁に固定するタイプは住宅改修になるのが一般的です。線引きをご自身で判断せず、必ず先に確認してください
  • レンタルが原則とされるのは、体の状態が変わるからです。合わなくなったら替えられる、返せる、点検・修理の仕組みがある——これがレンタルの意味です
  • 要支援1・2、要介護1の方は、一部の種目が原則として対象外とされています。ただし「例外給付」の仕組みがあり、体の状態から必要性が確認できれば認められることがあります。手続きも判断も自治体差があるので、ケアマネジャーに相談してください
  • 入浴・排せつに関わる用具など、衛生の面でレンタルになじまないものは「購入」の仕組みです。腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器などが挙げられています。指定を受けた事業者から買う必要があり、通販やホームセンターでの購入は原則対象外です。年度あたりの上限があるとされています
  • 2024年4月から、固定用スロープ・歩行器(歩行車を除く)・単点杖(松葉づえを除く)・多点杖の4種目で、レンタルか購入かを選べる「選択制」が始まったとされています。説明を受けたうえで選ぶ仕組みなので、分からなければその場で聞いてください
  • 住宅改修の対象は、手すりの取付け、段差の解消、滑り防止等のための床材の変更、引き戸等への扉の取替え、洋式便器等への便器の取替え、これらに付帯する工事とされています。美観や老朽化への対応は対象外です
  • 住宅改修の限度額は、要介護度にかかわらず一律とされ、原則として一人1回分。ただし①転居した場合、②「介護の必要の程度」が3段階以上上がった場合には、改めて枠が設けられるとされています。3段階の数え方は単純ではないので、窓口かケアマネジャーに確認してください
  • 🔴 住宅改修は、工事の前に市区町村へ申請し、確認を受ける必要があります。先に工事をしてしまうと、あとから申請しても支給されない可能性があります。これは、この記事でいちばん強調したい点です
  • 改修前の写真(日付入り)は、工事後には撮れません。撮り忘れが手続きの妨げになることがあります
  • 支払いには「償還払い」(いったん全額払って後から戻る)と「受領委任払い」(自己負担分だけ払う)があります。受領委任払いを導入しているか、登録業者に限るかどうかは、自治体によって大きく違います
  • 相談先は、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、地域包括支援センター、市区町村の介護保険窓口。入院中なら病院の医療ソーシャルワーカーも。「まだ何も決まっていません」で始めて構いません
  • 業者は見積りを比べて構いません。「介護保険で無料になる」という説明には注意してください。自己負担はゼロにはなりません。訪問販売でその場の契約を求められたら、いったん持ち帰ってください。困ったら消費者ホットライン「188」や消費生活センターへ
  • 介護保険のほかに、自治体独自の助成や、障害福祉の側の制度が使える場合があります。あるかどうかは地域によってまったく違うので、必ずお住まいの市区町村で確認してください
  • 金額・限度額・手続きは、制度改正や自治体の運用によって変わります。この記事の内容をそのまま前提にせず、市区町村の介護保険窓口か、担当のケアマネジャーに必ずご確認ください。自己負担の割合も、所得によって1割・2割・3割と異なります
  • どの用具が合うか、どんな工事が必要かは、この記事では判断していません。それは、ご本人と住まいを実際に見た専門職が決めることです

家の中で親がふらついた場面を見たとき、多くの方が最初に感じるのは「どうしよう」という戸惑いだと思います。そして、何かしなければと思いながら、何から手をつければいいのか分からない。

この記事でお伝えしたかったのは、その「どうしよう」を、一人で抱えなくていい、ということです。手すりの位置も、ベッドの必要性も、どの工事をすべきかも、ご家族が調べて決める必要はありません。見に来て、一緒に考えてくれる人たちがいます。そして、その費用の一部を支える仕組みが、すでに用意されています。

ひとつだけ、覚えて帰っていただきたいことがあるとすれば、⑨に書いた「工事の前に申請する」という順番です。ここだけは、あとから取り返しがつきにくい。逆に言えば、ここさえ守れば、多くの行き違いは防げます。

そして、もし親がすでに転んでしまっていたとしても、それはあなたが気づかなかったからではありません。家の危なさは、住んでいる人にも、通ってくる家族にも、驚くほど見えにくいものです。見えなかったことを、責めないでください。

気づいたいまから、できることがあります。まずは、ケアマネジャーか地域包括支援センターに、「家の中で危ないところがあるんです」——それだけ伝えるところから、始めてみてください。

⚠️ この記事について
この記事は、厚生労働省などが公表している一般的な情報(2026年8月時点)をもとにまとめたものです。特定の家庭の事例は、実在のものも、たとえ話として作ったものも記載していません。特定の商品名・メーカー名・事業者名も挙げていません。
金額・限度額・自己負担の割合について、この記事では断定していません。制度は改正されることがあり、運用には自治体ごとの違いがあります。実際の金額と手続きは、必ずお住まいの市区町村の介護保険窓口、または担当のケアマネジャーにご確認ください。
自己負担は全員が1割ではありません。一定以上の所得がある方は2割または3割とされています。ご本人の割合は「介護保険負担割合証」でご確認ください。
受領委任払いの可否、独自の助成の有無、例外給付の手続き、対象・対象外の線引きは、市区町村によって大きく異なります。他の地域の情報をそのまま当てはめないでください。
どの福祉用具が体に合うか、どんな改修が必要かについて、この記事では判断していません。それは、福祉用具専門相談員、理学療法士・作業療法士などのリハビリ専門職、ケアマネジャー、医師が、実際にご本人と住まいを見たうえで判断することです。
住宅改修は、工事の前に市区町村へ申請することが必要とされています。実際の手順は自治体の案内に従ってください。
📚 この記事で参考にした情報
  • 厚生労働省が公表している、介護保険の福祉用具・住宅改修に関する制度の解説ページ——福祉用具貸与の対象種目、特定福祉用具販売の対象種目、住宅改修の対象となる工事の区分、および貸与・販売の選択制について。種目名や工事の区分は、公表資料の記載を要約してお伝えしています
  • 2024年度(令和6年度)介護報酬改定に関する厚生労働省の資料および、その内容を解説した介護分野の専門メディアの記事——貸与・販売の選択制が2024年4月から導入されたこと、対象が固定用スロープ・歩行器(歩行車を除く)・単点杖(松葉づえを除く)・多点杖の4種目とされること、利用者への説明とサービス担当者会議等での情報提供が求められること、貸与を選んだ場合に開始から6か月以内に少なくとも1回モニタリングを行うとされること、販売を選んだ場合にも使用状況の確認・修理・使用方法の指導等が行われるとされることについて
  • 複数の市区町村(政令市を含む)が公表している「軽度者に対する福祉用具貸与の例外給付」に関する案内資料——要支援1・2および要介護1の方について原則対象外とされる種目、自動排泄処理装置に関する取扱い、例外的に給付が認められる場合の判断のしかた(認定調査の結果による確認、医師の所見をふまえたケアマネジメントによる判断、市区町村による確認)について。様式や運用は自治体ごとに異なります
  • 厚生労働省の通知に基づく住宅改修費の支給手続きに関する運用、および複数の市区町村が公表している住宅改修の手引き・案内——工事を行う前に申請書類の一部を市町村へ提出し、市町村が事前に確認する仕組みであること、事前申請がない場合は支給できないとされていること、事前・事後に必要とされる書類(支給申請書、住宅改修が必要な理由書、見積書、改修前後の日付入り写真、平面図、賃貸の場合の所有者の承諾書、領収書、工事費内訳書など)について。必要書類と手順は自治体によって異なります
  • 住宅改修費の支給限度基準額に関する、市区町村および介護保険制度の解説資料——要介護状態区分にかかわらず一律であるとされること、原則として一人1回分であること、限度額の範囲内であれば複数回に分けて利用できるとされること、および例外として「転居した場合」と「介護の必要の程度が3段階以上上がった場合(いわゆる3段階リセット。原則1人1回まで)」があるとされることについて。金額は本文で断定していません
  • 複数の市区町村が公表している、住宅改修費・福祉用具購入費の「受領委任払い」に関する案内——償還払い(いったん全額を支払い、後から保険給付分の支給を受ける)と受領委任払い(自己負担分のみを支払い、保険給付分は市区町村から事業者へ支払われる)の違い、受領委任払いには事業者の事前登録が必要とされること、導入の有無や利用条件が自治体によって異なることについて
  • 総務省(行政評価局)が公表している、介護保険住宅改修費等への受領委任払いの導入に関する情報収集結果——受領委任払いの導入状況に地域差があることについて
  • 特定福祉用具販売の対象種目に関する、市区町村および公的機関の解説——腰掛便座、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分、自動排泄処理装置の交換可能部品などが挙げられること、支給が年度単位(4月1日から翌年3月31日)で管理されるとされること、指定を受けた事業者からの購入が必要とされること、支給割合が9割・8割・7割のいずれかであることについて
  • 複数の市区町村が公表している「排泄予測支援機器」の取扱いに関する案内——2022年(令和4年)4月から特定福祉用具販売の対象に加わったとされること、申請にあたって医師の所見等の確認資料が求められる場合があること、事前に相談することが案内されていることについて
  • 福祉用具専門相談員に関する、専門職団体および介護分野の公表情報——利用者の状態・住環境・介護環境をふまえて用具を選定し「福祉用具サービス計画書」を作成する役割、ケアマネジャーが作成するケアプランとの関係、モニタリング結果がケアマネジャーに共有されることについて
  • 国民生活センター等が公表している、高齢者を対象とした住宅リフォームの訪問販売・点検商法に関する注意喚起——高齢者からの相談が多いこと、不安をあおって次々に契約させる手口が報告されていること、特定商取引法による規制やクーリング・オフの仕組みがあることについて。相談窓口の番号や受付時間は変更されることがあります
  • 障害福祉分野の「日常生活用具給付等事業」および、市区町村・都道府県による住宅改修の助成に関する公表情報——市町村が実施主体となり、対象種目や基準額を独自に定めている部分があること、自治体が独自に上乗せの助成を行っている例があることについて。制度の有無・内容は地域によって大きく異なります
制度の内容は要約してお伝えしています。正確な内容は原文を、実際の運用・限度額・利用の可否・必要な書類は、お住まいの市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センターに、体の状態に合う用具や改修の内容は、ケアマネジャー・福祉用具専門相談員・リハビリ専門職・医師にご確認ください。この記事の内容をもって、ご自身やご家族に必要な用具・工事を判断しないでください。

あわせて読みたい記事