介護認定(要介護・要支援)の
申請方法と流れ

サイト管理人
サイト管理人
祖父母の施設入居・父親の入院、緩和ケアを経験。実体験をもとに情報をお届けします。
介護サービスを利用するためには、まず「要介護認定」を受ける必要があります。「どこに申請するの?」「どれくらいかかるの?」という疑問を持つ方に向けて、申請から認定結果が届くまでの流れをわかりやすく解説します。

① 要介護認定とは

介護保険そのものの仕組みは介護保険とは?仕組み・使い方で説明しています。

要介護認定とは、「その人がどれくらいの介護を必要としているか」を公的に判断する制度です。介護保険サービス(ヘルパー・デイサービス・施設入居など)を利用するためには、この認定を受けることが原則として必要です。

認定の結果は、要支援1・2と要介護1〜5の7段階に分けられます。数字が大きいほど、より多くの介護が必要な状態を意味します。「非該当(自立)」と判定されると、介護保険サービスは原則利用できません。

✅ 要介護認定が必要な主な場面
  • ホームヘルパー(訪問介護)を自宅で利用したい
  • デイサービス・デイケアに通いたい
  • 特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設に入居したい
  • 福祉用具のレンタルや住宅改修費の給付を受けたい

② 申請窓口

要介護認定の申請は、住んでいる市区町村の担当窓口(介護保険課・高齢福祉課など)に行います。名称は自治体によって異なりますが、「介護保険の申請をしたい」と伝えれば案内してもらえます。

💡 申請できる場所・方法
  • 市区町村の窓口——直接持参して申請。最もスムーズ
  • 地域包括支援センター——代理申請を行ってくれる。自分で役所に行けない場合に便利
  • 居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)——すでに担当ケアマネがいる場合は代行申請を依頼できる
  • 郵送・オンライン——対応している自治体もある

申請に必要なもの

✅ 申請時に持参するもの(目安)
  • 介護保険被保険者証(65歳以上の方は市区町村から交付済み)
  • 健康保険証(40〜64歳の方は特定疾病に該当する場合のみ申請可)
  • 申請書(窓口でもらえる・自治体ウェブサイトからダウンロード可)
  • 主治医の名前・医療機関名(意見書の依頼先として必要)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)

③ 申請から認定までの流れ

申請から認定結果の通知まで、原則として30日以内とされています。ただし、調査員の日程調整や書類の確認などにより、実際には1〜2か月かかるケースもあります。

1
申請書を提出する
市区町村の窓口または地域包括支援センターに申請書を提出します。
↓
2
認定調査(訪問調査)
市区町村の調査員(または委託されたケアマネジャー)が自宅・病院・施設を訪問し、心身の状態を確認します。
↓
3
主治医意見書の作成
市区町村が主治医(かかりつけ医)に意見書の作成を依頼します。本人・家族が主治医に直接依頼する必要はありません。
↓
4
一次判定(コンピュータ判定)
認定調査の結果をもとに、コンピュータが介護にかかる時間(要介護認定等基準時間)を算出します。
↓
5
二次判定(介護認定審査会)
医師・看護師・介護福祉士などの専門家で構成される審査会が、一次判定の結果と主治医意見書をもとに最終的な認定区分を決定します。
↓
6
認定結果の通知
「介護保険被保険者証」と「認定結果通知書」が郵送で届きます。申請日から原則30日以内。
広告(PR)
認定が出たら、施設選びを始めましょう
要介護度に合った施設を、プロが無料でご提案します。
▶ 無料で施設を探してもらう

④ 認定調査と主治医意見書

認定調査(訪問調査)とは

調査員が自宅や病院を訪問し、本人の状態を74項目のチェックリストで確認します。「立ち上がれるか」「歩けるか」「会話ができるか」「認知症の症状があるか」などを実際に見たり、家族から話を聞いたりして記録します。

⚠️ 「いつもより良い状態」に見えてしまうことがある
認定調査の当日は、本人が緊張して「いつもより動けてしまう」ことがあります。普段できないことや、困っていることを正直に伝えることが大切です。家族が同席して補足説明するのも有効です。

主治医意見書とは

かかりつけ医(主治医)が、本人の病名・病状・介護の必要性などを記載する書類です。市区町村から主治医に直接依頼が送られるため、家族が動く必要はありません。ただし、定期的にかかっている医師がいないと意見書を書いてもらえないため、かかりつけ医がいない場合は早めに受診しておく必要があります。

⑤ 一次・二次判定の仕組み

一次判定(コンピュータ判定)

認定調査の74項目の結果を専用のソフトウェアに入力し、「1日に必要な介護時間(要介護認定等基準時間)」を自動的に算出します。この時間をもとに、暫定的な認定区分が決まります。

二次判定(介護認定審査会)

一次判定の結果と主治医意見書をもとに、医師・看護師・介護福祉士などの専門家が集まる「介護認定審査会」で最終的な認定区分を決定します。一次判定の結果から区分が変更されることもあります。

⑥ 認定区分の目安

各区分でどんなサービスが使えるかは、要介護と要支援の違いで詳しく比べています。

認定結果は7段階(+非該当)に分かれます。あくまでも目安であり、同じ区分でも個人差があります。

認定区分 状態の目安 利用できる介護保険の限度額(月額・目安)
要支援1 日常生活はほぼ自分でできるが、一部に支援が必要 約5万円
要支援2 立ち上がりや歩行がやや不安定。家事などに一部手助けが必要 約10万円
要介護1 歩行・立ち上がりが不安定。排泄や入浴に一部介助が必要なことがある 約17万円
要介護2 排泄・入浴などに介助が必要。認知症の症状が出始めることがある 約20万円
要介護3 排泄・入浴・着替えなどすべてに介助が必要。認知症の症状あり 約27万円
要介護4 日常生活全般に全面的な介助が必要。移動も困難なことが多い 約31万円
要介護5 ほぼ寝たきり状態。意思疎通も難しいことがある 約36万円

※限度額は2026年時点の目安です。実際の限度額・自己負担割合は、居住地や所得によって異なります。最新情報は市区町村窓口でご確認ください。

⚠️ 認定結果に納得できない場合は「不服申し立て」ができます
認定結果に納得できない場合、結果通知から60日以内に都道府県の「介護保険審査会」に不服申し立て(審査請求)ができます。また、状態が変わった場合は「区分変更申請」も可能です。

📌 まとめ

  • 介護保険サービスを使うには、まず市区町村への申請が必要
  • 申請から結果通知まで原則30日以内(実際は1〜2か月かかることも)
  • 認定調査は訪問で実施。家族も同席して「普段の状態」を正直に伝える
  • 主治医意見書は市区町村が主治医に依頼する(家族の手続き不要)
  • 一次判定(コンピュータ)→二次判定(専門家による審査会)で区分が決まる
  • 認定結果に納得できない場合は不服申し立てや区分変更申請ができる

要介護認定は、介護サービスを使うための第一歩です。「まだ早いかな」と感じていても、申請だけしておいて損はありません。認定を受けてからサービスを使い始めるかどうかを決めることもできます。迷ったら地域包括支援センターに相談してみてください。